こんにちはピートです。大企業は子会社を多数持っているケースが多く、親会社から子会社への出向などが頻繁に行われています。
その場合は、「税務上留意すべき事項」が多く存在し、検討を怠ると後で問題になるケースがあります。
また、中小企業でも出向などをするケースがありますが、その場合は大企業と比べてノウハウが少ないことが多いので、慎重に検討する必要があります。
出向などの税務の実務を行う人は限られ、実務経験がない人でもこの書籍を手元に置いておくと安心だと思います。
僕は比較的大企業グループの税務の実務を行うケースが多かったため、この書籍は頻繁に読んでいました。
書籍
感想
僕は四訂版を持っていますが、最新のものは「出向者の株式報酬の取扱い」などが追加されているようです。
この書籍は、大きく分けて以下に分類されています。
① 出向と転籍の意義
② 出向をめぐる法人税
③ 役員給与の取扱い
④ 出向・転籍をめぐる源泉所得税
⑤ 質疑応答(法人税、源泉所得税)
内容自体は、特殊なことは書かれていない印象です。
ただ、出向・転籍自体が特殊なことではあるので、網羅的に基本的なことがしっかり記載されているので、この書籍があれば「出向・転籍の税務」に基本的な要点は網羅することができると思います。
また、「退職給与の取扱い」も記載されており、個人的に迷いやすい論点が記載されていてとても参考になっています。
「役員給与の取扱い」に関しては、出向・転籍の税務ではなく、基本的なことが記載されています。ここはおまけ程度なのかなと思います。
グループ法人税制や組織再編絡みの話も記載があります。
本当に網羅的に記載されていますね!
質疑応答に関しては、80題ほどの記載があります。よくある事例が書かれているので、迷ったらここを読めば解決することも多いです。
個人的な評点
初見で新たな発見があったか? 60/100点
頻繁に読み返す機会があるか? 50/100点
初心者にお勧めできる書籍か? 50/100点