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こんにちはピートです。今の職場に入社して僕の最初のミッションは、「グループ通算制度(旧連結納税制度)の申請」でした。
上層部は以前からグループ通算制度を適用することを決定していたらしく、僕への指示は「申請のみ」でした。

時間の無駄だから検討はしなくていいとのことでした。
僕も入社してすぐでしたので、遠慮して検討は最初はしませんでした。
一般的にはグループ通算制度の適用を考える場合は、税制面や事務コストの面などから包括的にメリット・デメリットを慎重に検討して結論を出すものだと僕は思っています。
一度申請してしまうと原則的には撤回ができないため、多方面からの慎重な検討は必要です。
現に、大手税理士法人はグループ通算制度の適用にあたってのコンサルティング業務を行っています。前職は単体申告だったのですが、しょっちゅう大手税理士法人が営業に来てグループ通算制度の説明とプレゼンをしていました。

大手税理士法人にとっては美味しいビジネスだったのかなと思います。
グループ会社が多様な業務や複雑な商流だと会社だけの検討は難しいですしね。
申請書が出来上がって顧問税理士法人に電子申請をお願いしようとしていたところ、部長から要望がありました。
顧問税理士法人はグループ通算制度に関して知見もなく、こちらの要望通りにそのまま検討しないで申請してしまうと思うので一度僕の方で検討して欲しいとのことでした。

はっ!確かに検討しないとダメですよね。
試用期間中ということもあり遠慮していたかもしれません。
ということで、エクセルで列数が1,000ぐらいになるまで詳細な検討をした結果、「グループ通算制度を適用したら事業において重大な損失を及ぼす」という結論に僕の中では達しました。
そこでパワーポイントに分かりやすくまとめて、部長と一緒に上層部に「グループ通算制度を適用することの事業リスク」のプレゼンを行いました。
僕ははっきりと自分の意見を伝えて部長がやんわりとフォローをするという流れが功を奏したのか、上層部もわりとあっさり納得してくれました。
その翌日、社長にその旨を伝えて、「グループ通算制度適用計画」は無事(?)終了となりました。
今回の件は僕も大いに反省するところがありました。CFOの言葉をそのまま鵜呑みにするのではなく、自分で考えて行動することが僕に求められていることだと思います。
それに今後、税理士として一人でやっていくことになってもこのスタンスでは仕事を得ることができないなと感じています。
言われたことをやるだけでは絶対にダメですね。。

組織に属すると雰囲気に流されて、楽をしようとしてしまいます。
意識を変えないといけませんね。
ただ今回のことで一番驚いたことは、「上層部の意思決定の速さ」です。
あれだけCFOの肝いりで進めていた案件を、一日でひっくり返すとは。大企業だったらこのようなスピーディー感はなかなか難しいですよね。
この柔軟さがあれば、もっといい会社になっていくのかなと少し希望も感じました!
ちなみに、グループ通算制度を適用したかった理由は「グループ経営している感じがするから」、「同業他社が適用しているから」及び「なんかスマートだから」だそうです。。

その理由を最初に聞いていたら、これではまずいと考えて自分から検討していたような気がします。笑