【レビュー】13.非公開株式譲渡の法務・税務(牧口晴一、齋藤孝一著)

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レビュー

 こんにちはピートです。今回紹介する書籍は僕が困ったときに読んでいるものです。非公開株式の時価は相続税(財産評価基本通達)に明記されていますが、「売買」の際にどうなるか頭を悩ませることが多いと思います。

 それが純然たる第三者との取引の場合であれば、DCF法などで計算したものを売買価格とすることになると思います。その場合は、大きな違和感がない限り第三者間同士の取引なので「契約自由の原則」により問題になることは少ないとは思います。

ピート
ピート

第三者間とのM&Aでの売買価格をイメージしてもらえばと思います。

 ただ、それが「関係者間との売買」の場合は大きな問題が生じます。そんな疑問を解消するヒントとなるのがこの書籍となります。

書籍

感想

 僕は「第5版」を持っていますが、現在は「第7版」まで出ているようです。もしかしたら内容が異なるかもしれません。

 この書籍は「法務編」と「税務編」に分かれています。法務編に関しては中小企業の株式問題として比較的一般的なことが書かれていると思います。ここは司法書士の先生などにお願いする部分だと思うので、僕は読み物として読むに留めています。

 税務編は、「時価」に焦点をおいて350ページほどの解説をしています。

ピート
ピート

ここまで「時価」について解説している書籍は他にないと思います!

 法人税基本通達の「時価」、所得税基本通達の「時価」、相続税財産評価基本通達の「時価」の関係を比較して、個人・法人の組み合わせによる「時価の相違」をマトリックスで説明しています。

 また判例解説も多く、著者の考えも多く明記されているため、一般的なことが書かれている他の専門書と比べて満足感があります。以前紹介した減価償却資産の取得費・修繕費に近いところがあります。

 内容は難しく実務家向けの本となっていますが、非公開株式の時価に関する考え方を学びたい場合はこの書籍を読んでみることをお勧めします。

個人的な評点

初見で新たな発見があったか? 95/100点

頻繁に読み返す機会があるか? 70/100点

初心者にお勧めできる書籍か? 20/100点

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